September 15, 2005

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勝つために特化するということ

たまには、ちょっと真面目っぽい話も。
Production I.Gのサイト「押井守コラム」で、次のような文章に出合った。
押井 こないだTVで見たブンデスリーガの試合で、前半は伯仲の勝負だった。ところが後半あっという間に3-0になった。その時に負けてる方の監督はストライカーを下げてDFを入れた。サポーターは怒り狂ったけど、要はこれ以上傷口が広がるのを避けたんだよ。下手して6-0とかになったら次の試合にも影響してシステムが崩壊しちゃう。だからディフェンシブに切り替えた。あっという間に守備が安定して結局3-0で終わったの。
 勝つために特化するということは、全て勝ちに行くということとはちょっと違うんだよ。一見するとそれと逆のことをやる必要もある。確かにあのままやったら1点くらいは入れたかもしれない。でも監督にとっては1点じゃ仕様がない、だったら得点することよりも失点を防ぎたい。だからこの試合は落とすんだと。ただこれをサポーターや選手や球団がどう評価するかはまた別の話だけど。中々面白かったよ。これも確かに監督の闘いだって。
結果論かもしれないですけど、今回の選挙で民主党が巻き返せなかったのには、この視点が欠けていた(もしくは足りなかった)からかも、とか考えてしまいました。
参議院で否決に持ち込んだ瞬間は、押し込んでるつもりで、衆議院解散という事態になってはじめて、「改革」の旗を立ててるはずの自分たちが、法案すら出さなかったという傷口に気がついた。
そこでの決断。
郵政民営化一本で押してきた小泉自民党に対して、同じ郵政問題でガッチリ受け止めることを選択せずに、「もっと大事なことがある」と、年金や子育てを打ち出した。
ある意味、右サイドから攻められているときに「じゃあ、うちは左サイドから」と攻め合いに出た。
民主党の攻めがより強力だったら、打ち合いに勝てたと思う。
しかし、年金や子育ては関心が高いテーマだったのに(だから)インパクトのある政策に出来なかった。
だいたい、民主党の子育て政策「子ども手当導入」と、公明党の「児童手当の引き上げ」の違いが明確でないというか、パクリに見えた…というのは、ともかくとして。
このことが、結果的にはこれほどの大差での敗戦につながってしまったのでは?
もちろん、ドラスティックな結果が出やすい小選挙区制だからというのもあるでしょうが。

先ほどの押井コラムの続き。
押井 それは闘争心が足りないとかじゃない、テーマがないのが問題。選手にテーマがなければ、設定してあげるのは監督や球団の仕事なの。映画の現場だってそれぞれのスタッフがみんな自分のテーマを持って作品をやるわけだけど、中にはテーマを持てないやつもいる。そこでは監督の目標設定能力が問われるんだよ。そういう意味で消化試合だろうが親善試合だろうが東アジア選手権だろうが(笑)、ちゃんと協会なりチームなり監督なりが獲得目標を設定しないといけない。
この点でも、民主党は上手くなかったんじゃないか。
「政権交代を!」という闘争心はあったけど、テーマを「年金も子育ても、大事なことはいっぱいありますよ」と拡散させてしまった。
自公連立政権も、方向性としては「改革」で同じだったけど、郵政民営化一本に絞ったことで、スッキリまとまっていた。
同じテーマなら、まとまっている方が選びやすい。
今回の自公の主張は、「民営化だけ」じゃなく「民営化を突破口に」だった。
つまり「改革の方向性」を、郵政民営化という象徴にまとめることに成功した。
自公に投票した中でかなりの人は、民営化だけを見たのではなく「改革への意気込み」を評価したと思う。
今回はこういう結果に終わった。
しかし、次の選挙じゃどうなるか分からない。
参議院選挙はドラスティックな変化は起こりにくいけど、それだって分からない。
特に小選挙区制の衆議院総選挙では、次回、民主党が大逆転することだって十分ありうる。
そのことは、二大政党制のシンボルとして小選挙区制を推進してきた民主党にとって、先刻ご承知のはず。
民主党にはしっかり力をつけてもらいたいし、自公には「同じ手は次は通用しないぞ」と着実に、評価に値する実績を積んでもらいたい。


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Posted by e_tacky at 17:06 │Comments(0)TrackBack(8)
政治・社会問題 



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